貸切バス車内は快適移動空間

夜行バスなどの中長距離移動向けの車体の充実度に関しては、実際に乗車された経験をお持ちの方々のみならず、情報として目や耳にされた方々もまた、各方面の情報経由でご存知の通りです。コンパクトかつ清潔なトイレの標準装備は当たり前で、一昔前のトイレ休憩名目のインターチェンジへの複数回の一時停車も必要最小限に抑えられ、その他の車内設備の充実にも目を見張るばかりです。

十分なスペースが確保されたゆったりシートは微妙なリクライニングも可能で、ラジオや室内放送を楽しめるのみならず、余裕の縦3列設計かつカーテンで仕切られ、プライべート空間の確保が可能です。更には自由に飲めるソフトドリンクサーバーまで設置されるなど、昭和の時代からすれば「これがバス!?」と目を丸くする程の乗り心地が約束されています。

ただしあくまでこれら中長距離バスは、見知らぬ他人同士が同時に乗車する「乗合バス」に違い無く、やはりカーテン越しの見知らぬ人影や存在が互いに与える、緊張感やストレスはゼロとは言えません。更にどれだけ十分くつろげる設計と言えど、カーテンで囲まれた半密室状態では、時間の経過と共に心身が苦しく感じられて当然です。鉄道と比較して料金面での大きなメリットや、深夜眠っている間に目的地に到着できる時間的効率の良さから、確かに人気を博してこそいますが、やはり下車時に大きな疲れを実感せずにはいられないのも事実でしょう。

その点貸切バスの場合、設計上の乗り心地すなわちシートなどの規格面では1歩譲るかもしれませんが、車内は全員が顔見知り、あるいは同じ目的を共有する人達ですので、心理的なストレスが大きく軽減されるメリットが見逃せません。
更に旅行などの楽しい移動手段として活用されるのであれば、飲食も周囲に気兼ねなく自由ですし、仲間内で盛り上がっても咎められる事もありません。こうした同乗者間の意気投合はもしかすれば、行楽地などを目指す公共交通機関内にも各自の胸の中にこそ芽生えているかも知れませんが、貸切バスのようにそれを実践できる環境は準備されていません。

同じ目的あるいは同じ価値感を有する人達を一度に一緒に目的地に運んでくれる、貸切バスならではのメリットとして、車内が快適移動空間である点が見逃せません。既存の時間的あるいは経済的にメリットを覚える、列車や中長距離バスに時に分譲して目的地を目指すのも選択肢の1つですが、やはり貸切バスのチャーターをぜひ視野に入れていただき、具体的な情報収集から着手いただければ幸いです。